オフィスウエア製造卸のセロリー(岡山市)は2016年11月期、売上高が前期比7%増の46億円強へ増える見通しだ。3年前に打ち出したニットのオフィスウエアの販売数量が累計で60万点を超えるとともに、売れ筋の商品の供給が途切れなかったことが増収につながった。太宰幹夫社長は「販売力、企画力、生産力のバランスをうまく取ることができた」と話す。
 16年11月期はオフィスウエアの販売が全般的に好調で、別注も含め売上高の87%を占めた。特にニット企画は、他社もラインアップを強化する傾向にあるが、国内に生産基盤を持つ強みを生かし「品質や納期の面で顧客に評価してもらえた」(太宰社長)ことが販売拡大につながった。地域別の販売では東京と福岡での売り上げが過去最高となった。
 今17年11月期の売り上げでは微増を想定するが、節目となる50期目に当たる18年11月期には50億円の売上高を計画する。
 20年に開かれる東京五輪を控え、東京市場の拡大が見込まれることから、営業担当者を増員し、販路開拓を強める。太宰社長は「かつての五輪を見ても、カラフルなユニフォームなどが登場し、業界そのものを変えた」と述べ、新しいアイテムの創造についても取り組む。
 来春夏の新商品についても引き続きニット企画を充実し、来期には累計で100万点の販売量を目指す。
 抗菌・防臭・防汚加工「TioTio(ティオティオ)プレミアム」では、今回新たに清潔機能がSEKマークの認証を受け、細菌の増殖を抑える「制菌加工マーク」、特定ウィルスの数を減少させる「抗ウィルス加工マーク」の使用ができるようになったことから、その機能を持った商品の投入も進める。
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清掃専門ユニフォーム「スキット」新発売

セロリーは、サービスウエアのブランド「WSP」から、ビルメンテナンスなど清掃専門のユニフォームカタログ「SKITTO(スキット)」の販売に乗り出す。多くの人が集まる場所や、人の見ている前で行う「人前(ヒトマエ)清掃」のためのユニフォームをコンセプトに、スタイリッシュで洗練されたデザインのウエアをそろえた。
 同社はサービスやソフトワーキングの分野でWSPブランドを展開。4年前、WSPから介護分野に的を絞った「アイフォリー」を投入、同じような形で今度はビルメンテナンスや清掃にターゲットを置いたユニフォームとしてカタログを作製した。
 ビルや商業施設などクライアントが作りたい空間、与えたい印象を選んでもらえるアイデアをコーディネートで表現。選ぶ人の視点から選びやすさを考えた新しい切り口のカタログとなっている。
 大きく分けてスタイリッシュで落ち着いた印象の「シック」、親しみやすく優しい印象の「ナチュラル」、生き生きとした明るく元気な印象の「アクティブ」の3タイプをラインアップ。小物やエプロン、シャツ、ボトム、エンブレムなどこだわりのアイテムも充実している。


2016年12月6日(火) 繊維ニュース 4面




























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