オフィスウエア製造卸、セロリー(岡山市)の2017年11月期売上高は約47億円で、前期比2%伸びた。大口物件がほとんどなく、別注も前期に比べ減ったものの、主力のオフィスウエアの定番商品が拡大したことで増益となった。今期は企業創立から50周年目となり、売上高50億円を計画する。太宰幹夫社長は「強みをさらに強くして、成果を出していきたい」と話す。
   この2~3年、全般的に在庫を増やし機会損失を解消できていたが、今年後半からニット製商品の一部で受注の偏りがあり、国内生産で対応したものの在庫切れが生じた。昨年多かった大口物件も今年は少なかったことで、増収となったものの予算に対しては未達だった。
   商品別の売上高の増減は「セロリー」を中心とするオフィスウエアが前期比5%増、サービスウエアの「WSP」が2%減、「極力抑えた」(太宰社長)こともあり別注が10%減だった。定番商品が拡大したことで、利益率が向上。特にレンタルユニフォーム向けの販売が広がった。
   受注点数2%増に対し出荷率は4%増。受注より出荷が伸びたことで「納期管理の徹底ができた」ことに加え、即納率は平均で88%に達し、シーズンによっては100%で対応できた。即納率をさらに「90~95%に高めていければ、売り上げ拡大につなげられる」との見方を示す。
   設備投資では老朽化していた児島本店(岡山県倉敷市)の倉庫を増改築し、4万~5万5千点の商品を在庫するほか、本社エストレヤの物流センターの増築も計画する。
   縫製工場の伊万里セロリー(佐賀県伊万里市)にはボタン付け・穴開けのミシンを設置。これまで本社エストレヤの別寸・小ロットの生産に対応する「Sライン」と、子会社でプレス・袋掛けなど最終の仕上げ工程の専門工場のユンク(岡山市)にしか設置していなかったが、伊万里セロリーにも設置し、仕上げ工程を強化することで生産性を高める。    今期は50期という節目となり、太宰社長は「変革していく」と述べ、技術力の向上だけでなく品質・サービス力も高め、目標達成に全力を尽くす。   
  
  
  2017年12月14日(木) 繊維ニュース 4面
  
 
 

















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