【広島】金融機関をはじめ企業向けユニホームの企画・製造・販売を担うセロリー。多くのデザイナーを擁し、国内生産拠点を有するなど、強みを生かした事業を展開する。“確かなモノづくり”を方針に掲げ、自信のある商品を長年にわたり提供し続けてきた。太宰幹夫社長(68)に同社の特徴や今後の展望を聞いた。

──強みは。
「人材が最も重要で、定番商品のデザイナーに加え、別注オーダーに即対応できるデザイナーを各拠点に2、3人そろえている。商品の企画力も上がっており、受注拡大につながっている」

──生産面の強化策は。
「海外に生産拠点を移す動きが加速しているなか、当社は国内に四つの工場を有する。感染症の拡大など、有事の際に海外拠点のみだと生産体制に影響を及ぼす恐れがある。また、オフィスウエアにニットを使うのは非常に難しいが、技術指導を徹底しており、良い商品を提供できる体制を整えている」

──環境配慮型の制服は。
「2000年に業界で先駆けてISO14001の認証を取得した。さらに、SDGs(持続可能な開発目標)が広がりをみせるなか、『Re,ユニフォームプロジェクト』を開始。着用済み制服の回収後、再生糸や科学燃料、車の内装材などに再利用する『M.A.P回収リサイクルシステム』に取り組んでいる。レンタルサービスも打ち出し、再利用できる商品はメンテナンスを加え、再利用が難しいものはリサイクルシステムで資源化している」

──金融機関向けの提供は。
「過去の実績を含め、約3割の金融機関で導入いただいている。最近はSDGs(持続可能な開発目標)の流れもあり、レンタルサービスに興味を持つ企業が増えた。お客さまの無駄な在庫や管理業務の手間が省けるため、一緒に環境保護に取り組む意味でも積極的に提案していきたい」

(聞き手=片桐 央尋)



2020年4月3日(金)ニッキン 13面

















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