オフィス・サービスウエア製造卸のセロリー(岡山市)では、廃棄ユニフォームの再資源化に向けた「Re,ユニフォームプロジェクト(リユニフォームPJ)」の取り組みが本格化している。初めての案件として、九州を中心に遊技場を展開するユーコー(福岡県久留米市)のユニフォームの更新を手掛け、同プロジェクトによる再資源化を目指す。

 リユニフォームPJでは循環思想を前面に打ち出しながら、ユニフォームの回収リサイクルシステム「M.A.P(マップ)」を活用し、SDGs(持続可能な開発目標)を達成するのが狙い。マップでは日本循環型社会形成推進協会を通じ、販売代理店が供給するユニフォームをユーザーから回収。再生ポリエステルへのリサイクルを進める。
 ユーコーは昨年9月に、セロリーと販売代理店のロケットマン(福岡市)が提案したオリジナルのユニフォームに更新した。ユーコーでは今年からSDGsに関するプロジェクトチームを立ち上げており、社内への浸透の一環としてリユニフォームPJに賛同。採用したユニフォームの再資源化に取り組むことになった。
 新ユニフォームはシャツ以外がポリエステル100%で、オリジナルのデザインを採用し一部に桐生産地のジャカード織物を導入した。ホールスタッフのクルーは男女とも前身頃に親しみやすいジャカードのチェック柄のベスト。そのチェック柄を、主任クラスのキャプテンと副店長クラスのアシスタントマネージャーが着用するジャケットのポケットや襟、腕の一部にデザインのアクセントとして採用した。
 PJで再資源化したポリエステルをどう使うかは今のところ未定。ユーコーは九州を中心に遊技場を28店舗展開し従業員が千人以上いることから相当な回収量が見込める。
 ユーコーの従業員からは「動きやすくてデザインも良いという声が多数を占めている」という。従業員同士の一体感を持たせるだけでなく、「来店した顧客との距離を縮める親しみやすいユニフォームに仕上がった」と満足感を示す。


 2020年2月26日(水)繊維ニュース 4面

















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